小さな幸せを、30円で売る店 [雑談]
「30えんドーナツ、工場直売」。カエルのようなドーナツ・キャラとともに描かれたファンキーな看板メッセージに、つい足が止まってしまった。
今どき、工場直売とはいえ、一個30円でドーナツビジネスが成り立つのだろうか? そもそもそんな値段でまともな商品が提供できるのか?
妙な好奇心が沸き起こるとともに、ホンネはちょっと小腹がすいたので何か口にしたいという動機のほうが強いのだが、ともかく一個買ってみることにした。
だが、白とピンクのストライプでペイントされたメルヘンチックなお店での買い物は、男子としてかなりの勇気を必要とする。
そして、ドーナツをたった一個30円分だけ注文するという行為は、大人としてどうなのだという葛藤もある。
しかし、これらの障害を乗り越え、30円ドーナツ・ビジネスの存在を検証するためには、羞恥心をかなぐり捨てねばならない。
「ドーナツ一個だけでもいいですか?」
と恐る恐る店員さんに聞いてみる。何か嫌味でも言われやしないかと身構えたが、「ええ構いませんよ」とにこやかに返答される。
さっきまであれこれ考えていた自分はなんだったのだ!!
ともかく買ったドーナツは工場直送の作りたてのせいか、嫌な油っぽさなどまったくなく、十分美味しい。
30円で買える小さな幸せを見つけた一日であった。
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